今、日本の間ではTPPというものが問題となっていますが、
そもそもTPPとは、どういったものなのでしょうか?

TPPとは「環太平洋戦略的経済連携協定(Trans Pacific Partnership)」の略称です。

これは簡単に言えば太平洋周辺の国々で
自由貿易圏を作ろうという構想のことです。

名称の頭に「環太平洋」といった文字が付いているくらいですから、
太平洋をぐるっと一周して環を作るということです。

TPP

TPP

この太平洋を一周する環の中の国々を参加させ、
その間で自由に貿易ができるようにしようということですが、
日本にとって何かメリットがあるのでしょうか?

政府は日本がTPPに参加した場合、
どの程度の影響が出るかを内閣府、
農林水産省、経済産業省の3省庁で試算。

ところが、これらの試算結果はバラバラで、どれが正しいか全くわかりません。

これはどういったことでしょうか?

内閣府と経済産業省では、日本がTPPに加盟すると
GDPが増えるという見方をしていますが、
農林水産省は、TPPに加盟することは
非常に大きなマイナスになると述べています。

その理由として、農林水産省は、TPPに加盟すれば
他国から安い農産物が大量に輸入されるため、
日本の農家の大部分が廃業に追い込まれ、
その結果、農業関連のGDPが減少すると見ているのです。

農林水産省の試算は、これだけに留まりません。

340万人もの雇用が失われ、
食糧自給率も現在の40%から
14%にまで下がると予想しているのです。

これに対し経済産業省では
TPPに加盟した方が利益になると結論づけています。

その理由として、日本がTPPに参加しないと、
米国やEUと独自に自由貿易協定(FTA)を結んだ韓国が、
もの凄い勢いで発展すると考えているからです。

その結果として日本のGDPは2020年までに10兆円以上減少すると予想しています。

これは、自動車、機械産業、電気・電子産業の3業種による部分の減少が大きいと見ています。

またGDPだけでなく、TPPに加盟しないと雇用も
81万2000人も失われるという試算を出しています。

これら3省庁が異なる試算を出していては、
国民はTPPに参加した方がよいのかどうかわかりませんよね?

これは3省庁が管轄の業界を優先しているからに他なりません。

農林水産省は当然ですが、
農業などの分野を優先して考えることになります。

そのため、TPPに加盟することで、
他国の農産物が日本に入ってくることを恐れるわけです。

一方、経済産業省は管轄が主に製造業ですから、
日本がTPPに加盟すれば利益になる面が大きいと主張するわけです。

政財界も賛否両論で意見が分かれていて、例えば経団連は
「TPPに参加しないと日本は完全に世界の孤児になる。政府関係者には国益をよく考えてほしい。」と述べています。

経団連は日本がTPPに加盟することを強く支持していますが、
これに対し社民党や国民新党などは全く反対の姿勢です。

実際のところ、日本がTPPに加盟することで
国民には何かメリットがあるのでしょうか?

日本がTPPに加盟すれば、他国から安い農産物などが入ってきます。
消費者としては安く食べ物が購入できるのでメリットがあるかもしれません。

しかし、それによって国内の農家の廃業が増加し、
日本の食糧自給率が下がる可能性があるのです。

TPPが実際にどの程度の利益または損失があるかは、
参加してみないと分かりません。

ただ言えるのは、TPPは米国にとっては、非常に重要な戦略であり、
日本はその要の立場にあるということです。

これは、いったいどういうことなのでしょうか?

このTPPのカラクリを別記事でお教えしましょう。